風水害

 



大雨の特徴

 大陸と海にはさまれた日本では、梅雨、台風などの激しい気象現象のため、国民の生命・財産・社会生活に大きな影響をもたらす河川の氾濫、土砂災害、暴風災害などが毎年発生します。通常は1カ月かかって降るような雨が1日で降ると、河川の氾濫や土砂災害などが発生して市民の生活や生命を脅かすようになります。

 

大雨が降るとき

 台風や梅雨前線、低気圧は広い範囲に大雨を降らせます。一方、夕立などは狭い範囲に短い時間に激しい雨を降らせます。
 一般に、激しい雨ほどその範囲が狭く、長続きしにくいものです。しかし、台風や梅雨前線などは、発達した雨雲を次々につくり、激しい雨を広い範囲に降り続かせます。記録的な大雨をもたらした気象の原因が何であったかを調べてみると、10分間や1時間の降水量の記録では、雷雨、前線、低気圧などによるものが上位を占め、1日の降水量の記録では台風が上位を占めています。

 

大雨災害の種類

 大雨や強雨が原因となって起こる災害には、次のような種類があります。

◇洪水害:大雨や融雪などを原因として、河川の流量が異常に増加することによって起こる災害。一般的には、堤防の決壊や河川の水が堤防を越えたりすることにより起こる氾濫を洪水と呼んでいます。

◇浸水害:大雨等による地表水の増加に排水が追いつかず、用水溝、下水溝などがあふれて氾濫したり、河川の増水や高潮によって排水が阻まれたりして起こる災害。内水氾濫と呼ぶこともあります。

◇たん(湛)水害:浸水後、低湿地や耕地などに水がたまり、引かないままの状態が幾日も続くことによって起こる災害。

◇山崩れ害:大雨や融雪が原因となり、山の斜面が急激に崩れ落ちることによって起こる災害。

◇がけ崩れ害:自然の急傾斜のがけや、人工的な切り取りや造成による急な斜面が崩壊することにより起こる災害。

◇土石流害:渓流地帯に崩落堆積した土砂や岩石が洪水によって一気に下流方向へ押し流されたり、斜面を滑落する土砂や岩石が多量の水分を含んで流下することにより起こる災害。

◇地滑り害:斜面の土壌が比較的ゆっくりと滑り落ちることによって起こる災害。地質や地下水などの影響が大きく、降雨や融雪などが原因となって特定の場所に発生します。

◇強雨害:強雨の際、落下する雨の打撃力や地表を流れる雨水による肥料や表層土壌の流失などの災害。

 

近年の大雨災害の特徴

 大雨や大雪、強風などで起こる災害の人的被害は、昭和30年代前半頃までと比べて大幅に減少しています。これは、

◎災害の軽減を目的とする治山・治水などの防災対策が進み、河川の氾濫などによる水害が起こりにくくなったこと。

◎災害をもたらすような気象現象を予測する情報の精度が向上し、伝達手段も普及・発達したことなどから、避難等により災害を回避する防災体制が充実してきたこと。

 などが大きく寄与しています。しかし、「平成20年9月17日豪雨」や「平成25年8月9日豪雨」では当市でも記録的な大雨となり、河川の決壊など大災害が発生しました。避難勧告も発令され、市民の安全や財産に多大な影響を及ぼした災害は記憶に新しいところであります。

 

大雨災害への心構え

 大雨により発生する被害の程度は、地域や地形・地質などの自然条件と、堤防や排水設備などの社会基盤によっても異なります。災害が起こるひとつの目安として、その地域の平年の年間降水量の約20分の1を超えるような雨が1日に降った場合と言われています。また、平年の年間降水量の多寡(多少)にかかわらず、その地域で10年に一度のような大雨が降れば、多くの地域で土砂災害や洪水が発生します。近年災害の発生が少ない地域でも決して安全というわけではありませんので、お住まいの地域に対して警報や注意報が発表されたときには十分な警戒をお願いします。

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